• 初心者
  • 10分

かぎ針編みの編み地が丸まる・波打つ原因と直し方

編み地が丸まるのは、「編み地のどこかが隣の部分より短い(または長い)」というサインです。きつい端は内側へ引っぱり、目が詰まりすぎた端は外へ押し出し、編み地はその差を埋めるように曲がります。どの端の長さが「合っていない」のかがわかれば、たいていは簡単に直せます。

用語メモ: 英語のパターンでは、US式の single crochet(sc)がこま編みです。UK式では double crochet(dc)と呼びます。

往復編みの編み地の下端が丸まる

初心者によくある丸まりです。長方形の編み地の下の端がくるりと巻き上がります。

原因:作り目のくさりがきつい

多くの人は、編み目を編むときよりきつくくさり編みを編んでしまいます。作り目が短くきつい端になり、その上の目はそれより幅が広いので、編み地が曲がるのです。

直し方:

  • 作り目だけ1〜2号太い針で編み、1段めから元の針に戻します。
  • 意識してゆるめに編みます: くさり1目1目を、針にかかっているループと同じ大きさにし、ループを少し高めに引き出します。
  • くさりを使わない作り目(英語圏の foundation single crochet など)を使います。作り目と1段めを同時に編むので、幅が自然にそろいます。

編み地全体が丸まる

原因:目の詰まった編み目を、きつい手加減で編んでいる

こま編み、とくにきつめに編んだこま編みは、しっかりした編み地になり、少し丸まることがあります。ある程度はふつうのことです。

直し方:

  • 針を1号太くして、やわらかい編み地にします。丸まりにくくなることがあります。
  • 編み地のまわりにぐるりと、こま編みの縁編みをします。角ではこま編みを3目編み入れます。縁編みで端が安定します。
  • ブロッキングをします(下を参照)。

円がおわん形に丸まる

原因:増し目が少なすぎる

平らな円にするには、外側の縁がちょうどよい割合で長くなる必要があります。こま編みなら、1段ごとに6目の増し目です。

段 編み方 目数
1 輪の作り目にこま編み6目 6
2 すべての目に増し目 12
3 (こま編み1目、増し目)×6 18
4 (こま編み2目、増し目)×6 24
5 (こま編み3目、増し目)×6 30

増し目が6目より少なかったり、1〜2回増し目を忘れたりすると、縁が短すぎて円がおわん形になります。

直し方: 毎段目数を数えましょう。目数が合っているのにまだおわん形になるなら、目が低く幅広になっているのかもしれません。太い針を試してみましょう。

円が波打つ

原因:増し目が多すぎる

余分な増し目で、縁が平らに収まらないほど長くなり、フリルのように波打ちます。手加減に対して針が太すぎる場合にも起こります。

直し方: 表と目数を照らし合わせましょう。目数がずれた段までほどいて編み直します。目数が合っているなら、細い針を試します。

原因:増し目が重なっている(丸まりではなく六角形)

円は平らなのに角が6つあるなら、毎段同じ位置に増し目が重なっています。1段おきに増し目の位置をずらしましょう。たとえば(こま編み2目、増し目)の代わりに(こま編み1目、増し目、こま編み1目)にします。

グラニースクエアやモチーフが反る・ねじれる

角が浮き上がるのは、角のくさりが多すぎるか、辺がきついことが多いです。段ごとにつなぐ輪編みでは、編み進むうちに四角形が少しずつ回転するようにねじれるのはよくあることです。多くの人は、段ごとに編み地を裏返して編むことでこれを防いでいます。

編み地を平らに整える(ブロッキング)

ブロッキングは、繊維をゆるめて編み地を新しい形に落ち着かせる作業です。軽い丸まりには効果がありますが、目数の間違いは直せません。

  1. 編み地を冷たい水に浸す(または湿るまで霧吹きをする)。アクリルは、アイロンを編み地から浮かせて(決して触れさせずに)スチームをあてる方法が一般的にすすめられています。
  2. タオルにはさんで、そっと水気を取ります。 ねじってしぼらないようにします。
  3. ジョイントマットやタオルの上にピンで平らに留め、端をまっすぐに、または丸く整えます。
  4. ピンを外す前に、完全に乾かします。

ポイント: コットンやウールは、水を使うブロッキングでよく整います。アクリルはゆるめるのに熱(スチーム)が必要ですが、熱をあてすぎると元に戻らないほどぺたんとつぶれることがあるので、先に試し編みでためしましょう。

よくある失敗

  • ブロッキングで目数の間違いが直ると思う。 ブロッキングは整えるだけで、目を増やしたり減らしたりはしません。
  • 「きれいに見せよう」と作り目をきつく引く。 きれいなこととかたいことは違います。そろっていてゆったりしたくさりのほうが、平らに収まります。
  • 作品の途中で針を替える。 違う針は(同じ号数でもメーカーが違えば)ゲージが変わることがあります。

よくある質問

こま編みの長方形が斜めにねじれるのはなぜですか?

こま編みの段は、とくにいつも斜めに針を入れていると、少し傾いたりねじれたりすることがあります。毎回同じように頭2本を拾い、仕上がったらブロッキングしましょう。

縁編みをすれば丸まりは止まりますか?

多くの場合、止まります。縁にぐるりとこま編みを1〜2段編むと、端が安定します。縁編み自体がつれるときは、太い針で編みましょう。

編み地が一方向にだけ丸まるのはなぜですか?

たいていは、ある1辺(多くは作り目)がほかよりきついためです。下の辺と上の辺を比べて、下が短ければ作り目が原因です。

工程写真

ピンク、クリーム色、グレーの透かし模様の長方形の編み地3枚を、形を整えたまま乾くようにタオルの上に待ち針で平らに留めたところ。
ブロッキング:湿らせた編み地をタオルに平らにピンで留め、そのまま乾かします。 写真: Durova / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0 (加工あり)

日本の編み目名(JIS記号)で解説し、英文パターン用にUS式の略語も併記しています。