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かぎ針編みの増し目のやり方(US:inc)
記号の見方
- こま編み · US sc
- こま編み2目編み入れる · US inc
- こま編み2目一度 · US sc2tog
増し目は、かぎ針編みでいちばんシンプルな形づくりの方法です。1つの目に2目を編み入れるので、段(周)が1目分広がります。増し目を使うと、まっすぐな帯は三角形に、輪の作り目はコースターに、コースターはボールの上半分になります。どこに、どのくらいの間隔で増し目をするかがわかれば、ほとんどどんな形でも編めるようになります。
用語メモ: 英語のパターンでは、US式の single crochet(sc)がこま編み(UK式では double crochet)、double crochet(dc)が長編み(UK式では treble)です。
編み図と英文パターンでの表し方
日本の編み図では、こま編みの増し目(こま編み2目編み入れる)は、2つの「×」が根もとで1点に集まったV字形の記号で描かれます。英語のパターンでは、多くの場合 inc と書き、「2 sc in the next stitch(次の目にこま編み2目)」という意味です。「2 sc in next st」と略さずに書くパターンもあります。中長編みや長編みのパターンなら、増し目は1つの目に中長編み2目、長編み2目になります。略語の一覧を必ず確認しましょう。
こま編みの増し目のやり方
- いつもどおり、次の目にこま編みを1目編みます。
- 今編んだ同じ目に、もう一度針を入れます。
- 糸をかけて引き出します(針にループが2本)。
- 糸をかけて、2本のループを一度に引き抜きます。
- 数えます: 1つの目から2目ができました。これで増し目1回です。
ポイント: 増し目のあとに編むのは、2目編み入れた目の次の目です。初心者は、うっかり同じ目に3回めを編んでしまったり、目を飛ばしてしまったりしがちです。
輪編みでの増し目:平らな円の計算
こま編みの平らな円は、1段ごとに6目ずつ大きくなります。なぜ6目なのでしょうか。1段編むごとに半径がおよそ目の高さ1つ分のびるので、円周は2π ×(目の高さ1つ分)だけ長くなります。こま編みは幅より高さが少し低いので、1段あたり約6目増やすとちょうどその伸びに合うのです。
| 段 | 編み方 | 目数 |
|---|---|---|
| 1 | 輪の作り目にこま編み6目 | 6 |
| 2 | すべての目に増し目 | 12 |
| 3 | (こま編み1目、増し目)×6 | 18 |
| 4 | (こま編み2目、増し目)×6 | 24 |
| 5 | (こま編み3目、増し目)×6 | 30 |
| 6 | (こま編み4目、増し目)×6 | 36 |
| n | (こま編みn−2目、増し目)×6 | 6n |
覚え方は簡単です。n段めでは、増し目と増し目のあいだにふつうのこま編みがn−2目あり、その段は6n目で終わります。
背の高い編み目では数が変わります。中長編みの円はふつう8目で始めて1段ごとに8目、長編みの円はふつう12目で始めて1段ごとに12目ずつ増やします。
増し目の位置をずらす
増し目をいつもくり返しの最後に置くと、増し目が縦にまっすぐ6本重なります。すると円は角が6つ見える六角形になってしまいます。丸く保つには、段ごとに増し目の位置をずらしましょう。簡単な方法はこうです。
- 奇数段:(こま編みk目、増し目)×6
- 偶数段:ふつうの目を半分に分ける。例:(こま編みk/2目、増し目、こま編みk/2目)×6
たとえば4段めは、(こま編み2目、増し目)×6の代わりに(こま編み1目、増し目、こま編み1目)×6で編めます。目数は同じ24目で、増し目の位置だけが変わります。多くのパターンでは、すでにこのようにずらしてあります。
往復編みでの増し目
往復に編む平らな編み地の幅を広げるには、段のはじめと終わりのどちらか、または両方で増し目をします。
- 段のはじめ: 立ち上がりのくさりのあと、最初の目にこま編みを2目編み入れます。
- 段の終わり: 最後の目にこま編みを2目編み入れます。
両端で増し目をすると1段につき2目増え、左右対称の三角形や台形になります。
目立たない(ごろつかない)増し目
ふつうの増し目では小さなすき間ができることがあり、あみぐるみでは目につきます。よく使われるきれいな方法は、増し目の1目めを手前側半目だけを拾って編み、2目めを同じ目の頭2本を拾って編むやり方です。試し編みで両方比べてみましょう。違いはわずかですが、なめらかな表面では効果があります。
よくある失敗
- 目数がわからなくなる。 毎段の始まりに段数マーカーを付け、段の終わりに数えましょう。形が崩れる原因のほとんどは、増し目が1つ足りないか多いかです。
- 増し目が多すぎる。 編み地がフリルのように波打ちやすくなります。目数が正しかった段までほどきましょう。
- 増し目が少なすぎる。 編み地がおわんのように丸まって立ち上がってきやすくなります。
- 六角形になる。 増し目が重なっています。位置をずらしましょう。
- 「増し目」と「次の2目にこま編み」を取り違える。 増し目は1つの目に編み入れます。先の目に進まないようにしましょう。
よくある質問
増し目の位置はどうやって決めればいいですか?
均等に配置します。編みつける目数を、必要な増し目の数で割りましょう。たとえば30目に6回増し目をするなら、5目ごとに1回なので、(こま編み4目、増し目)×6になります。
増し目は1目と数えますか?2目と数えますか?
2目です。段の終わりに目数が書かれている場合、増し目1回は2目として数えます。
円が波打ってしまうのはなぜですか?
たいていは増し目が多すぎるか、手加減に対して針が太すぎるためです。上の表と目数を照らし合わせてから、細い針を試してみましょう。
増し目の反対は何ですか?
減らし目(こま編み2目一度、US: sc2tog)です。2目をまとめて1目にします。あみぐるみでは、目立ちにくい「目立たない減らし目」を使う人も多くいます。
日本の編み目名(JIS記号)で解説し、英文パターン用にUS式の略語も併記しています。