- やさしい
- 20分
- US tr = UK dtr
長々編みの編み方(US:tr)
記号の見方
- くさり編み · US ch
- こま編み · US sc
- 中長編み · US hdc
- 長編み · US dc
- 長々編み · US tr
長々編み(US: tr/UK: dtr)は、長編みより1段階背の高い編み目です。英語ではtriple crochetとも呼ばれます。すき間の多い軽やかな編み地になり、どんどん編み進められるので、透かし模様、ショール、背の高い松編み(シェル編み)、モチーフの角などに使われます。しくみとしては、長編みに糸かけが1回、「2本引き抜く」が1回増えただけです。
用語メモ:英語のパターンでは、US式の treble crochet(tr)がUK式の double treble(dtr)にあたり、これが長々編みです。UK式のパターンで「tr」とあれば長編みのことなので、パターンがどちらの用語を使っているか必ず確認しましょう。
編み図での記号
日本の編み図(JIS記号)では、長々編みは「T」の縦棒に斜線が2本入った形で表されます。斜線の本数が、針に糸をかける回数を示しています。
用意するもの
- 並太〜極太の毛糸と、ラベルの参考使用針に合ったかぎ針(並太なら5/0〜7/0号前後、極太なら8/0号前後が目安。英語版はworsted糸に5mm=8/0号)
- 練習用のくさり編み20目の作り目
長々編みの編み方
1段目(作り目のくさりに編む)
- 針から5目めのくさりを探します。 飛ばした4目が立ち上がりの役目をします。
- 針に糸を2回かけます。 針に糸を2回巻きつけます。
- 針から5目めのくさりに針を入れます。
- 糸をかけて引き出します。 針にループが4本かかります。
- 糸をかけて2本引き抜きます。(ループ3本が残る)
- 糸をかけて2本引き抜きます。(ループ2本が残る)
- 糸をかけて残りの2本を引き抜きます。 針にループが1本残れば、長々編み1目の完成です。
- 残りのくさりにも1目ずつ長々編みを編みます。
くさり20目の作り目なら、長々編み16目と飛ばしたくさり4目ができます。ふつうはこの4目を最初の1目と数えるので、合計17目です。
ポイント: 手順2で巻いた2回分の糸は、針の軸に均等に並べ、針を入れるあいだ人さし指で押さえておくと、すべり落ちません。
2段目以降の編み方
- くさりを4目編み(ほとんどのパターンで長々編み1目と数える)、編み地を裏返します。
- 最初の目を飛ばします。 立ち上がりがこの目の代わりになっています。
- 前段の目に1目ずつ長々編みを編みます。
- 最後の長々編みは、立ち上がりのくさりの4目め(いちばん上のくさり)に編みます。
- 目数を数えます。 17目のままなら正解です。
パターンで立ち上がりを1目と数えない場合は、最初の長々編みを段の最初の目に編み、段の終わりで立ち上がりのくさりには編みません。
立ち上がりと編み目の高さ
| 日本の名前 | US式 | UK式 | 針を入れる前の糸かけ | 「2本引き抜く」の回数 | 立ち上がりのくさり |
|---|---|---|---|---|---|
| こま編み | single crochet(sc) | double crochet(dc) | 0回 | 1回 | 1目 |
| 中長編み | half double crochet(hdc) | half treble(htr) | 1回 | なし(3本を一度に引き抜く) | 2目 |
| 長編み | double crochet(dc) | treble(tr) | 1回 | 2回 | 3目 |
| 長々編み | treble crochet(tr) | double treble(dtr) | 2回 | 3回 | 4目 |
| 三つ巻き長編み | double treble(dtr) | triple treble(trtr) | 3回 | 4回 | 5目 |
法則はいつも同じです。針を入れる前の糸かけが1回増えるごとに、「2本引き抜く」が1回増え、高さがくさり約1目分高くなります。立ち上がりを1目と数えるかどうかは、パターンによって異なります。
よくある失敗
- 最初の糸かけが1回だけ。 それは長編みで、段の高さがはっきり低くなります。
- 巻いた糸が1本外れる。 2回かけた糸の1本がすべり落ちると、引き出したあとのループが3本しかありません。指で押さえておきましょう。
- 立ち上がりのくさりがきつすぎる。 くさり4目が目よりきついと、端が内側に引っぱられます。ゆったりした手加減で編みましょう。
- 英語パターンの「tr」を取り違える。 UK式のtrは長編みで、長々編みより低い目です。編み始める前に、パターンの用語を確認しましょう。
- 足がゆるい。 背の高い目ほど手加減のむらが目立ちます。1回ずつ同じ調子で、なめらかに引き抜きましょう。
アレンジ
- 三つ巻き長編み(US: dtr): 針に糸を3回かけ、「2本引き抜く」を4回くり返します。
- 長々編み2目一度: 2目それぞれに未完成の長々編み(針にループ2本残した状態)を編み、ループが3本になったら糸をかけて一度に引き抜きます。
- 長々編み表引き上げ編み・裏引き上げ編み: 前段の目の足をすくって編み、より深い凹凸や縄編み模様を作ります。
- 長々編みの松編み(シェル編み): 1つの目に長々編みを数目編み入れます。ショールの縁によく使われます。
よくある質問
treble crochet と triple crochet は同じですか?
はい。US式のパターンでは、どちらも長々編みを指し、trと略します(trcと書くこともあります)。
US式の treble crochet は、UK式では何と呼びますか?
double treble(dtr)です。UK式のパターンでは、US式でいうdouble crochet(長編み)を「tr」と書きます。
長々編みの立ち上がりは、くさり何目ですか?
ふつうは4目です。3目にしたり、数え方が違ったりするパターンもあるので、使っているパターンに従ってください。
長々編みがゆるく、すき間だらけに見えるのはなぜですか?
背の高い編み目なので、ある程度すき間ができるのはふつうです。ゆるすぎると感じたら、細い針にするか、引き抜くたびの手加減をそろえるようにしましょう。
日本の編み目名(JIS記号)で解説し、英文パターン用にUS式の略語も併記しています。