英文パターンの編み目用語対照表(US式・UK式・日本語)
上の表では、日本語の編み目の名前と、英語のUS式・UK式の名前と略語を並べて比べられます。英文パターンを訳すとき、略語を確かめたいとき、パターンがどちらの用語で書かれているかを判断したいときに使ってください。編み目そのものは世界中どこでも同じで、違うのは名前だけです。
覚えておきたいたったひとつの法則:UK式は1段階ずれる
UK式はループの数え方が違うため、基本の編み目の名前がUS式より1段階ずれています。
| 日本語 | US式 | UK式 |
|---|---|---|
| こま編み | single crochet(sc) | double crochet(dc) |
| 中長編み | half double crochet(hdc) | half treble crochet(htr) |
| 長編み | double crochet(dc) | treble crochet(tr) |
| 長々編み | treble crochet(tr) | double treble crochet(dtr) |
| 三つ巻き長編み | double treble crochet(dtr) | triple treble crochet(trtr) |
くさり編み(ch)と引き抜き編み(slip stitch)はどちらでも同じです(UK式では、引き抜き編みをsl stではなくssと略すことがよくあります)。ほかにも、目を飛ばすはUS式でskip、UK式でmiss、糸をかけるはUS式でyarn over、UK式でyarn over hookやyarn round hookなど、違う言葉がいくつかあります。上の表で全部確認できます。
なぜ名前が違うの?
2つの呼び方がどのように生まれたのかをはっきり示す信頼できる資料は見つからなかったので、歴史ではなく覚え方として紹介します。US式の名前は、目を仕上げる「糸をかけて2本引き抜く」の回数に合っています(こま編みは1回なので single)。UK式の名前は、最初のループを引き出したあとに針にかかっているループの数に合っています(こま編みは2本なので double)。どちらにしても、同じ編み目ならUK式の名前がいつも1段階高くなります。
パターンがどちらの用語かを見分ける方法
いちばん注意したいのが「double crochet」という言葉です。US式では長編み、UK式ではそれより低いこま編みを指します。次の手がかりを探しましょう。
- パターンの注意書きを確認します。 よいパターンには、最初に「US terms」「UK terms」と書かれています。
- 「single crochet」や「sc」を探します。 UK式にはこの編み目の名前がありません。見つかれば、US式のパターンです。
- 「htr」、よく出てくる「tr」、「miss」を探します。 これらはUK式のしるしです。
- つづりや単位を確認します。 「colour」「tension」(ゲージのこと)、メートル法だけのサイズ表記は、UK式やオーストラリア式のパターンを示唆しますが、あくまでヒントです。
- 写真を見ます。 「dc」と書かれているのに写真の目が低く詰まっているなら、おそらくUK式のdc(こま編み)です。
ポイント: オーストラリアのパターンは、ふつうUK式の用語を使います。カナダのパターンはどちらの場合もあるので、確認しましょう。迷ったら、手がかり1〜3を確認しましょう。
パターンを置き換える手順
- どちらの用語からどちらへ置き換えるかを決め、手元のコピーのいちばん上に書いておきます(日本語の編み目名に置き換えるのもおすすめです)。
- 表を見ながら、略語をひとつずつ置き換えます。 蛍光ペンを使うと便利です。
- 立ち上がりのくさりは慎重に。 立ち上がりは名前ではなく、編み目の高さに合わせます。US式のdcの段(UK式のtr、長編み)は、どちらでもくさり約3目です。
- くさり編みと引き抜き編みはそのままにします。
- ゲージの用語を確認します。 UK式のパターンでは、ゲージを「tension」と呼びます。意味は同じです。
かぎ針のサイズは別の体系
US式とUK式のパターンでは、かつてかぎ針のサイズ表記も違っていました。今はどちらもmmを使っていて、1対1で置き換えられます。古いUK式のパターンには、US式とは逆向きに並ぶ番号のサイズが出てくることがあります。そのときはかぎ針の号数対応表を確認しましょう。
日本の編み図との関係
日本の編み図(JIS記号)は、記号を使うので言葉の違いがありません。こま編みは「×」、中長編みは「T」、長編みは「Tの縦棒に斜線1本」というように、基本の記号は海外の記号図ともおおむね共通です(英語圏ではこま編みを「+」で描くこともあります)。半目を拾う記号や玉編みの記号は描き方が違うことがあるので、英文パターンに記号図がついていれば、凡例を確かめてから記号を見るとよいでしょう。
よくある失敗
- UK式のパターンを、US式の編み目で編む。 すべての目が1段階背が高くなるので、作品が思っていたより大きくなります。
- 略語の一部だけを置き換える。 ひとつのコピーに2つの体系が混ざると混乱します。パターン全体を置き換えましょう。
- 「dc」はどこでも同じ意味だと思いこむ。 US式とUK式で同じ意味になることはありません。必ずどちらの体系か確認しましょう。
- 立ち上がりのくさりの名前まで変える。 くさり編みはどちらの体系でもくさり編みです。
よくある質問
UK式のdouble crochetは、US式のsingle crochetと同じですか?
はい、同じ編み目、こま編みです。針を入れて糸をかけて引き出し、糸をかけて2本を引き抜きます。
US式のdouble crochetは、UK式では何と呼びますか?
UK式のtreble crochet(tr)です。日本語では長編みです。
「half treble」はUK式の用語ですか?
はい。UK式のhalf treble crochet(htr)は、US式のhalf double crochet(hdc)、つまり中長編みです。
記号図の記号は、US式とUK式で変わりますか?
基本の記号(くさり編み、引き抜き編み、こま編み、中長編み、長編み、長々編み)はおおむね共通なので、US式のdouble crochet(UK式のtreble、長編み)の記号はUS式でもUK式でも同じです。ただし、手前側半目・向こう側半目を拾う記号や、玉編みの記号などは出版社によって描き方が違うので、必ず記号図の凡例を確認しましょう。