- 初心者
かぎ針編み初心者におすすめの毛糸の選び方
最初に練習する糸は、多くの初心者が思っている以上に大切です。合った糸なら目が見やすく数えやすく、針の上をなめらかにすべり、何度ほどいても大丈夫です。合わない糸(毛足が長い、色が濃い、割れやすい、とても細い)だと、簡単な編み目さえできないように感じてしまいます。近くのお店にどんなブランドが並んでいても、自信をもって最初の糸を選べるよう、選び方を紹介します。
結論から
最初の作品には、次のような糸を選びましょう。
- 太さ: 並太〜極太(英語版で使うUS式の worsted、medium、#4 は、日本の並太よりやや太く、極太に近い太さ)
- 素材: アクリルかコットン(または混紡)
- 質感: なめらかで撚りがしっかりしていて、毛足や凹凸のないもの
- 色: 明るい色やはっきりした単色。黒、紺、こげ茶は避ける
- かぎ針: ラベルの参考使用針。並太ならたいてい5/0〜7/0号前後、極太なら8/0〜10/0号前後。worstedなら5mm(8/0号)が定番
毛糸のラベルの読み方
日本の毛糸のラベルには、たいてい次のような情報が書かれています。
| ラベルの項目 | わかること | 初心者が選ぶ目安 |
|---|---|---|
| 糸の太さ(並太・極太など) | 糸の太さの区分 | 並太〜極太 |
| 品質(素材) | 何でできているか | アクリル、コットン、またはその混紡 |
| 参考使用針(かぎ針) | その糸に合わせて想定された針の号数 | 6/0〜8/0号前後(3.5〜5mm) |
| 重さ・長さ(g・m) | 1玉の長さ | 作品に必要な量に、少し予備を足して |
| 標準ゲージ | 10cm四方の目数・段数 | あとで編み図を使うときに役立つ |
| 取り扱い表示 | 洗濯・乾燥のしかた | 洗濯機で洗えると便利 |
| 色番号・ロット | 色と染めの単位 | 必要な量は同じロットでそろえる |
ポイント: 買った毛糸のラベルは取っておきましょう。同じ糸を買い足すときに、ブランド、色番号、ロットが必要になります。
糸の太さの目安
日本の毛糸は、細いほうから極細、中細、合太、並太、極太、超極太と呼ばれることが多く、ラベルの参考使用針(かぎ針)はおおよそ次のとおりです。右の列は、その針の範囲を海外の標準的な区分の針の範囲と比べた目安です。海外の太さ区分(0 Lace〜7 Jumbo)は日本より太め寄りで、名前が同じ「中くらい」でも同じ太さとは限りません。メーカーや糸によって差があるので、あくまで目安です。
| 日本の呼び方 | 参考使用針の目安(かぎ針) | 海外の区分(目安) |
|---|---|---|
| 中細 | 2/0〜4/0号 | fingering(#1) |
| 合太 | 3/0〜5/0号 | fingering〜sport(#1〜#2) |
| 並太 | 5/0〜7/0号 | sport〜DK(#2〜#3) |
| 極太 | 8/0〜10/0号 | DK〜worsted、aran(#3〜#4) |
| 超極太 | 7mm以上 | bulky以上(#5〜) |
US式の Medium(worsted)は日本の極太に近く、日本の並太はそれより細めです。英語のパターンで「worsted」と指定されていたら、日本の糸の区分名よりも、ラベルの参考使用針が7.5/0〜8/0号前後(4.5〜5mm)かどうかで選ぶと近い太さになります。サイズが大切な作品では、必ずゲージを確認しましょう。
なぜ並太〜極太なの?
並太〜極太は、糸の太さのちょうどまん中あたりです。1目1目が見やすく数えやすい太さがありながら、手の中で自然に扱える細さです。細い糸(合太や中細)は小さな目の中に間違いが隠れてしまい、とても太い糸(超極太など)は引き抜きにくく、どこに針を入れればいいかも見えにくくなります。
素材:アクリル、コットン、ウール
アクリル
- 長所: 手ごろな価格で、どこでも手に入り、色が豊富で、洗濯機で洗えます。少し伸びるので、手加減がふぞろいでも目立ちにくい素材です。
- 短所: 撚りがゆるいと割れやすいことがあります。熱に弱く溶けることがあるので、鍋つかみなど熱に触れるものには向きません。
- 向いている作品: 練習用の編み地、ブランケット、マフラー、あみぐるみ。
コットン
- 長所: 編み目がとてもきれいに出て、丈夫で、吸水性があります。ふきんやコースターにぴったりです。
- 短所: 伸びないので手が疲れやすく、手加減のむらが出やすい素材です。割れやすいコットン糸もあります。
- 向いている作品: ふきん、コースター、マルシェバッグ、夏ものの小物。
ウール
- 長所: 弾力があって扱いやすく、暖かく、ほどいて編み直すのも簡単です。
- 短所: 価格が高めで、「防縮加工(ウォッシャブル)」の表示がなければ手洗いが必要なことがあり、チクチクすると感じる人もいます。
- 向いている作品: 少し練習を積んでからの帽子、ミトン、ウェア。
コットンとアクリルなどの混紡糸は、それぞれのよいところをあわせ持つことが多く、やわらかく、手入れが簡単で、割れにくい糸になっています。
最初は避けたい糸
- 毛足の長い糸、モヘア、ブークレ: どこに針を入れればいいか見えません。
- シェニール糸やベルベット調の糸: すべりやすく、目が見えにくく、編み地から糸がにょろりと抜けてくることがあります。
- とても濃い色: とくに夜の明かりの下では、目が見えなくなってしまいます。
- 撚りのゆるい糸: 針が糸の一部だけを引っかけて、糸が割れてしまいます。
- とても細い糸やレース糸: 小さな目は数えにくく、なかなか編み進みません。
- 段染め糸(多色の糸): きれいですが、覚えたてのうちは目が読みにくくなることがあります。
お店で糸を確かめる方法
- 糸をよく見ます。 はっきりした、均一な撚りが見えるのが理想です。
- 糸端を少しほぐしてみます。 すぐにばらばらの繊維になってしまうなら、割れやすい糸です。
- 玉を軽く握ってみます。 かたい、ごわごわしたものより、やわらかくなめらかなもののほうが扱いやすいです。
- ラベルの参考使用針が6/0〜8/0号前後か確認します。英語のパターンのworstedに合わせるなら、7.5/0〜8/0号前後の糸です。
最初の作品に合わせた糸選び
| 作品 | おすすめの糸 |
|---|---|
| 練習用の編み地 | 並太〜極太のアクリル、明るい単色 |
| ふきん・コースター | 並太〜極太のコットン100%(このサイトのパターンは参考使用針7.5/0〜8/0号前後の糸が前提) |
| グラニースクエア | 並太〜極太のアクリル、またはコットンとアクリルの混紡 |
| マフラー | 並太〜極太のアクリル、またはやわらかいウール混 |
| あみぐるみ | 並太のアクリルかコットンを、ラベルより細い針で |
どのくらい買えばいい?
練習なら1玉で十分です。作品を編むときは、玉数ではなく、パターンに書かれた糸の長さ(m)を目安にしましょう(1玉の量はブランドによって違います)。同じロットで少し多めに買っておくと安心です。
よくある質問
初心者にはアクリルとコットン、どちらがいいですか?
どちらでも大丈夫です。アクリルは少し伸びるので扱いやすく、コットンは目がはっきり見えますが伸びません。迷ったら、練習はアクリルで、キッチン用品はコットンで編みましょう。
初心者は何号のかぎ針を使えばいいですか?
毛糸のラベルに書かれた参考使用針を使いましょう。並太の糸なら5/0〜7/0号前後、極太なら8/0〜10/0号前後のことが多く、英語圏のworsted糸なら5mm(8/0号)か5.5mm(9/0号)がよく使われます。
並太と、英語のworstedやaranは同じですか?
同じではありません。どれも「中くらい」の太さと呼ばれますが、日本の並太はかぎ針5/0〜7/0号前後を参考使用針とするものが多く、US式のworsted(ラベルの多くは5mm=8/0号)より細めです。worstedは日本の極太に近いとする比較表もあります。aranはworstedより少し太めです。英語のパターンを日本の糸で編むときは、区分名ではなくラベルの参考使用針とゲージで選びましょう。
極太の糸で練習してもいいですか?
できますし、どんどん編み進みます。ふわふわしたシェニール風ではなく、なめらかな極太の糸を選び、ラベルの号数の針を使いましょう。